わがままな純愛 ケイレブとユリア

チャリティパーティとは


ケイレブは有能だった。
すぐに子どもたち、特に男の子たちのガキ大将となった。

子どもたちを集めて、
遊びに見せかけて、自分の仕事を、どんどん割り振っていく。

放課後、男の子たちは急いで
ケイレブの作業部屋の前に集まる。

「よしっ、今日は、秘密基地をつくるぞ。
そのためには・・・」

こどもたちは、真剣な目をして、
ケイレブの次の指示を、逃すまいと見上げる。

「雑草を、抜かねばならない。
抜いた雑草は、集めて干すんだ。
そうすれば、たき火をして
キャンプごっこもできるぞ」

「ぎゃうーーーーっ」
子どもたちは叫んだ。

ピョンピョン飛び跳ねて、
全身でやる気を見せている。

「草抜きは競争だっ!
いくぞ!!」
校庭を突っ切って走る、
ケイレブの後ろを、子どもたちが続く。

「まったく大した奴ですよ。
校長先生
自分の仕事を、子供らにやらせるなんて」
マギーは、その様子を目で追いながら、大きなため息をついた。

食堂の入り口で、
校長先生も、校庭の様子を見ていた。

「そうですね、
ケイレブが、子どもたちの相手を
してくれるようになって、
学校に行くのが楽しいと、言う子どもが、多くなっています。」

校長先生は微笑んだ。
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