総長様は可愛い姫を死ぬほど甘く溺愛したい。
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「あー、可愛すぎる。ねぇ、それわざとなの?いや、桜十葉の事だからわざとなんかじゃないよね……。やば、俺これからやってけんのかな……」
最後の方は裕翔くんがごにょごにょと喋るせいであまり聞き取れなかった。
「ねえ桜十葉、知ってる?同居するってことは俺たち、どーせいするんだよ?」
綺麗な顔をしてそう言われた言葉にまたも私は真っ赤になってしまった。
「桜十葉から俺の匂いするってめっちゃそそられるんだけど…」
家に入った後も裕翔くんは私を抱きしめて離そうとはしない。今は裕翔くんの部屋のソファで、裕翔くんの膝の上にちょこんと座わらせられていて動けない状況。
「桜十葉……、」
耳元で甘く囁かれた声に体がビクンと反応してしまう。
「可愛い、…桜十葉、耳弱いんだね」
そう言って裕翔くんは私の弱い所をどんどん攻めてくる。そして裕翔くんの柔らかい唇が私の耳たぶをカプっと噛む。
「ひゃぁっ……」
裕翔くんの手がその間も服の中に侵入してきていて、私はそれを必死に止める。
「だ、め……だよ」
私の精一杯の抵抗にも裕翔くんはビクともしない。もう、こうなってしまったら誰にも裕翔くんを止めることは出来ない。
甘いことをする時だけ、オオカミさんになる彼は今日も私を甘く激しく感じさせた。
だけどキス以上の甘いことは、高校を卒業してから……。