総長様は可愛い姫を死ぬほど甘く溺愛したい。
「なんかね、来たくなっちゃったの。体が勝手に動いた。ここの公園ね、昔誰かと遊んでたんだよね……。でも誰だったんだろ……」
っ……!
目の前に甘い香りが広がる。
いつの間にか、私は裕翔くんの大きな腕に包まれるようにして抱きしめられていた。
私は不思議に思いながらも裕翔くんの背中に手を回した。
「裕翔くん……?大丈夫?」
「っ……、ちょっと大丈夫じゃないかも。だからもう少し、……このままでいさせて」
裕翔くんが私の首元に顔を埋める。そして、顔をゆっくりと上げ、私にキスをした。
柔らかくて甘い感触が唇に伝わってくる。
「んっ……、」
噛み付くような強引なキスじゃなくて、とても優しい触れるだけのキス。
裕翔くんは何度も何度も角度を変えて、優しく私の唇に自分の唇を重ねる。
「っぁ、……んんっ」
お互いの愛を、確かめ合うように……。
そして、唇がヒリヒリとしてしまうくらいキスをした後、裕翔くんはもう一度私を抱きしめた。
「俺さ、言わなきゃいけないことがあるんだ。この2日間、ずっと考えてた」
「うん、……。裕翔くん、こっちを見て?」
私の首元に顔を埋めながら喋っていた裕翔くんの顔を私の顔の方に向かせる。
私は裕翔くんの目を真っ直ぐに見つめ、続きを待つ。