裕翔くんの、昔の話。
それはとても素敵で、なぜ裕翔くんがこの公園を特別に思っているのかも知ることが出来た。
「やっぱりあの人達は、昔から優しい人達だったんだね」
「ああ、……そうだ」
裕翔くんは今、何を考えてる?
私はね、裕翔くんが昔の話をしてくれて嬉しいって思ったよ。
今まで不思議に思っていた事が1つ、消えていく。これからどんどん裕翔くんの事を知っていきたい。もっともっと、裕翔くんの事を知りたい。
そう思うのは、あなたの事が好きだから……。
世の中、大人と高校生がこうやって付き合うという事は良くは思われていない。
でも、何があっても私は裕翔くんの傍を離れたりなんてしない。
「桜十葉、明後日の花火大会、一緒に行かない?」
花火大会……?急に話を変えた裕翔くんを訝(いぶか)しく思いながらも……。
……ってもう!?
ずっと楽しみにしていた花火大会はどうやら明後日、あるらしい。
「うんっ!行きたい!」
「はは、良かった。桜十葉、めっちゃ嬉しそうだね」
「だって裕翔くんと花火大会、ずっと行きたかったもん!」
「可愛い……、キスしてもいい?」
えっ!?突然可愛いと言われた事にも驚いたけれど、一番驚いたのはキスしてもいい?と裕翔くんが聞いてきたからだ。