身代わり少女は主人を慕う

第7章 帰還

音羽様のお相手の四宮家。

音羽様との結婚が決まったのに、急に女学校卒業まで半年待ってほしいと言わて、途端に不安になったらしい。

「この家に来るって言う事は、私が相手をしなければいけないのよね。」

「そうです、うたさん。」

志麻さんと向かい合って、うーんうーん悩んでいても、答えは一つしか思い浮かばない。


一生懸命ごまかして、なんとか本人だと思って貰う、だ。


「今の私に、できるかしら。」

「大丈夫ですよ！うたさんは、どんどんお嬢様らしくなってきていますから！」

志麻さんは、私を励ましてくれた。

「頑張りましょう。私もついていますから。」

「うん！」

私は志麻さんと手を合わせて、頑張る事を誓った。