極上の愛に囚われて

「でも、私たちだって正式に招待されているし、盛装してるもの。社長もすでに会場内にいるはずだし、胸張っていよう!」

 自分を励ますように言うと、安奈も大きくうなずく。

「その通りだよね。今日の沙雪、すごく素敵だよ」
「安奈こそ。最高に綺麗だよ」

 ふたりして微笑み合う。

 安奈は袖に透け感のある布を使用したブルー地のドレス、私は総レース地のラベンダードレスだ。夜のパーティに相応しく、少し光を反射するアクセサリーも着けている。

 著名人たちのように圧倒的なオーラはないけれど、それなりの上品さはあるだろう。自信を持てばいい。

 開始時刻まであと十分ほど。会場には続々と人が入ってくる。大物の政治家の姿も見られて、小栗ホールディングスの人脈の豊富さに驚嘆してしまう。

 「間もなく開宴」のアナウンスが流れ、安奈とふたりで社長を探すと上座寄りのほうに社員と一緒にいるのを見つけ、いそいそと歩み寄った。

「ギリギリ間に合ったねぇ。お洒落に時間かかったのかな?」
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