貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
「いつそうなるかやきもきしていたのですよ。ようやく気持ちを通じ合わせたと聞いてほっとしました。フアールの無礼者たちには言いたいことがたくさんありますが、陛下の背中を後押ししたのでしたら許してあげましょう」

「……傍から見ていてそんなにわかりやすかったのか?」

 親しく過ごしていたつもりはあったが、人の目のあるところで明確な好意を見せた記憶はない。

 ゲルハルトの疑問を受けたエセルは、『なにを言っているんだ』とでも言いたげに片眉を上げた。

「ほかの者にも聞いてみるといいでしょうね」

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