「急ブレーキかかるの…変わらないな」

私の食べるペースがピタリと止まったのを見て玲央が笑う。

「ねぇ」
「ん?」
「あのさ」
「うん」
「玲央だから聞くけど」
「…自分で考えるの放棄したんだな…ふっ…どうぞ」
「私も玲央も30越えてるの」
「知ってる」
「なのに、今…11年前と同じ感覚で話しているのは何故?」
「そんなの考えるまでもなく明白」
「だから、それを聞いてる」
「大学時代であろうが、30越えていようが、70、80になろうが合う者とは合う。それだけのこと」

私が聞いたんだけど…あまりにあっさりと答えを突き付けられて…返事をせずに店員さんを呼ぶベルを鳴らした。

「柚子シャーベットひとつお願いします」

まだ肉を食べる玲央を無視して注文するが、玲央は全く嫌そうな顔も驚く表情も見せなかった。