俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
秘密の関係
 週が明ければ、また一週間が始まる。濃い週末を過ごし、未だ現実とは思えないが新城堂すぐのタワーマンションからの出勤だ。

 暁は、タワーマンションのエントランスに運転手付きの車が迎えに来て、目と鼻の先の新城堂の地下駐車場まで車移動だ。

 芹も乗っていくか?と聞かれたが丁重にお断りした。駅よりも近いビルまで車に乗る意味がわからない。一般的な考えだと思う。

 だが、暁が近くでも車移動する理由があるらしい。

 先ずは、警備の問題だ。一般人よりは、顔が知られ狙われるかも知れない。可能性を減らし用心するに越したことはない。

 次は、社のイメージだ。世界的な企業の社長が徒歩で出勤では体裁が悪い。やはり上に立つ人間として、憧れられる存在を意識している。

 他には、朝から社長が徒歩で現れると、社員たちにいらぬ気を遣わせる。

 歩く方がスムーズに着くかもしれないが、車で出勤しているのだ。しかも、その五分程も無駄にしないように、朝、車の中で駿からスケジュールを聞き確認する。
 
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