私はこの世界から嫌われている。
みんな、私が死ぬ事を望んでいる――。
繰り返す時の中で、必ず処刑されてしまうヒロイン。
それはまるで物語に出てくる悪役令嬢のように……
そしてそんな彼女を救うべく立ち上がった男性。
それがどんなに残酷な事か、彼はまだ知らなかった。
二人の結末を見届けて頂けると嬉しいです。
(前半は暗いお話が続きますが、二人は必ず幸せになります)
※このお話は『小説家になろう』でも掲載されています。
- あらすじ
とある悪役令嬢は、婚約者の王太子から婚約破棄を宣言され、聖女暗殺未遂の罪で処刑された。
だが、彼女は一年前に時を遡り、目を覚ました。
同じ時を繰り返し始めた彼女の結末はいつも同じ。
それでも、彼女は最期の瞬間は必ず笑顔を貫き通した。
十回目の処刑台。
貼り付けていた笑顔の仮面が剥がれ落ちる。
涙を流し、助けを求める彼女に向けて、誰かが彼女の名前を呼んだ。
今、私の名前を呼んだのは、誰だったの?