夢のような一夜を過ごしてからというもの、涼成さんは遠慮をなくして隙あらばスキンシップを図ってくる。

 大好きな旦那さまなうえに色気たっぷりに迫られては太刀打ちできない。

 朝の六時半。まだ眠りについている人々もいるだろうとされる時間帯、涼成さんは活気に満ち溢れている。

 行ってきますのキスなのに触れるだけでは留まらず、私の口内で自由奔放に暴れている。

「んぅっ」

 まさかこんな濃厚なキスをされると思っていなかったから、不意打ちで翻弄されて腰が抜ける。

 咄嗟に私を抱き留めた涼成さんはおかしそうにクッと喉を鳴らした。

 笑いごとじゃないのに。

「朝早いのに、弁当いつもありがとう」

 世界中の女性を虜にしてしまうんじゃないかという笑顔を振り撒いて、私が作った弁当が入った手提げ袋をうれしそうに胸の辺りまで持ち上げた。