こころが揺れるの、とめられない

-3-



胸の内で膨れ上がったものを、必死に抑え込みながら。
ふらふらと更衣室の前までやってくる。


今の。
……いったいぜんたい、なんだったの。


思考の読めない三澄くんからの質問は、いつもわたしを悩ませる。

だけど今回ばっかりは、いくらなんでも心臓に悪すぎるよ。


熱くなった顔をなんとか落ち着かせようと、両手で包み込む。

けれど、指の先までしっかりとあったまっていて、冷めるどころか逆効果だった。


上がりきった心拍数が、手のひらにバクバクと響いてくる。

首元に触れる自分の肌の感触が、三澄くんに触れらた感覚を呼び起こす。


走った距離は短いはずなのに、わたしは息も絶え絶えに、涙目になりながら足を止めた。

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