魔法が当たり前のように存在しその魔法によって生活が豊かになっている世界。
ムルティモ帝国の帝国軍の諜報部に所属しているキアーロ・ダンストロは上司から結婚するように頼まれた。相手は民間軍事会社シュミティアの代表の娘であるミーティア・シュミット。どうやらこの結婚で、帝国軍と民間との結びつきを強くしたいというのが帝国軍上層部の考えであったようだ。

キアーロはそれに断ることができず、軍の望み通りミーティアと結婚をすることを決める。ミーティアもこの結婚が政略であることを知っているため、二人の間に愛は無い。初めて二人が会った日が婚姻届けを教会に届ける日。その途中でキアーロは「愛の無い結婚であること」「自分は軍の赴任先のとある街に常駐せねばならないこと」「二年後に子供が授かっていなければ離縁できること」をミーティアに伝え、彼女もそれに承諾する。
そしてその婚姻届けを教会に届けた帰り道、二人は隣国グライヒ公国軍のスパイから襲撃を受けた。咄嗟にキアーロを助けたミーティアは、意識を失い生死の境目をさ迷う。彼女が意識を失っているうちに、キアーロは赴任先へと向かった。
結婚したにも関わらず結局実家に居座ることになったミーティアは、父親の仕事を手伝い始めた。ミーティアは語学に堪能であり、近隣諸国の言語はもちろん暗号解読にも長けていた。

ある日、軍の施設に常駐して、資料の解読を手伝って欲しいという仕事がシュミティアに舞い込んだ。これをこなせる人間がミーティアしかいないと思った父親は、ミーティアの名前をテオーラにかえ、軍に送り込んだ。
そこで待っていたのはクレル・ミルケという軍の男で、彼女は彼の下で仕事をこなす。
淡々と仕事をこなしているだけなのに、ミーティアはクレルという男に興味を示す。クレルも彼女の仕事ぶりに惹かれ、また彼女自身に惹かれる。
クレルはミーティアが既婚者であることを知り、愛されていないのなら別れるように伝える。

結婚から二年という月日も経ち、彼に背中を押されたミーティアはキアーロへ離縁したいという手紙を出す。向こうもその気だったようで、日時と場所を決め、二人は離縁のために再会した。
だが、ミーティアの前に現れたのはクレルだった。
二年前の襲撃事件以降、キアーロもクレルと名を変え、髪の色も魔法で変えて任務についていたらしい。
キアーロは二年前の礼を言い、プロポーズをする。

あらすじ

他人を愛することはないだろうと思っていたキアーロが、その名と姿を変えた先で、一人の女性に惹かれていく。それが、政略結婚した妻であることに気付かずに――。

※本作品はプロットです。小説ではありませんので、ご注意ください。
※第3回ベリーズカフェファンタジー小説大賞、プロット部門エントリー作品です。
※22.5.21:公開

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プロット  異世界恋愛  政略結婚