7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
お見合い相手は?

 翔次はお見合いの日、桐野宮家にやって来た。

 桐野宮家は、代々弁護士家系で腕利きの弁護士ばかりが多く、男性の割合が多い家系である。
 桐野宮幸治は、海外にも事務所を構える国際弁護士で日本と海外を行ったり来たりしている多忙な日々を送っている。
 桐野宮友里は、幸治の事務所で秘書をしていた事がきっかけで知り合い交際が始まり結婚した。
 結婚後も幸治の仕事を手伝い、一緒に仕事をして来た。
 結婚後に幸治は事務所を独立して法人化して、海外にも事務所を設立した。
 夫婦で事務所を切り盛りしている形になり、多忙な日々を送りながらも子供ができる日を待っていた。
 結婚して10年経過して、やっと授かったのが凜である為、過保護のように育てられたと言われていた。
 お見合いの話は父疾風から持ち掛けられ、そろそろ年頃であり身を固めて欲しいと言われて何件も入って来た縁談お話の中から凜を選んだ翔次だった。

 疾風と母の奏(かなで)と一緒に桐野宮家にやって来た翔次は、凜に会えることをとても楽しみにやって来た。

 だが…
 翔次の前に現れたのは、堀の深い顔立ちにキリッとした切れ長の目をした父親の幸治と、おっとりした穏やかな表情をしている母親の友里と…。
 お見合いの席には相応しくない、キバツナ格好をした年増の女性だった。
 幸治も友里もシックなスーツに身を包んでいる中、年増の女性は派手なパープルのジャケットに真っ赤なミニスカート姿で、メイクもキバツで髪も金髪に近い色に染め派手にカールを巻いていた。
 その姿を見た翔次は、この人は凜さんではないと直感で感じていた。

 そう。
 この派手な女性は凜ではなく、さやかだったのだ。
 
 一緒に来た疾風と奏も、聞いていた年齢にしてはそれ以上に老けていると思っていたが口には出していなかった。
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