あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
可愛い子どもを守る母の思い
あれから、私の心はまだ揺れていた。


あの人が九条さんだと、わかってはいる。


だけど、それを素直に受け入れられない自分がいて。


気持ちがフラフラして宙に浮いたような不思議な感覚の数日間。


こんなんじゃいけない、しっかりしなきゃ。


だって私は……


幼子を抱える1人の母親なんだから。


九条さんとのあの一夜から、私の人生は大きく変わった。


愛する人に抱かれ、それでもあの人の未来を思い、家族を裏切った自分を罰するために、私はとても悲しい選択をした。


まもなくして自分の体調の変化に気づき、まさかと思ったけど、病院で九条さんの子どもを身ごもったことを告げられた。


とても驚いたし、信じられない気持ちでいっぱいだった。


嬉しい気持ちと不安が入り交じる毎日、決断できない情けない自分。


もちろん海外にいる九条さんには絶対に言えないし、私はどんどん焦燥感に苛まれていった。
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