聖女――聖なる力を持つ女性。聖なる力は世界に癒しを与える力。魔獣たちから人々の生活を守る力。
その聖女トゥーナは聖なる力を失った。聖なる力を失った聖女を待つのは死のみ。神殿から余命四か月を告げられる。離宮へと移り死を待つだけ。

って、やっと神殿の仕事から解放されたトゥーナがおとなしく死を待つだけなんてことはしない。神殿に別れを告げ一人で旅に出る。魔獣が来ようと何が来ようと、神殿で身に着けた狡賢さだけで他の地を目指す。
聖女が張った結界を抜ければそこは魔獣が溢れる場所、と思いきや、魔獣たちはトゥーナに寄り添ってくる。あらあら聞いていた話と違うぞ?

そこへ一人の男。どうやらこの男、ここの魔獣たちを手懐けている様子。さらに魔獣たちと戯れているトゥーナに驚いていた。男の名前はフローリス。ここで魔獣の生育を行っているとか。
トゥーナは自分が神殿から解放された元聖女であり、余命はたったの四か月を切ったところ。ここで魔獣の生育に携わりたいと懇願すれば、絆されたフローリスも彼女を受け入れる。

たまに近くの村へと足を伸ばすときがある。そこでフローリスは食物の成長や、村人、生き物の様子をみているらしい。魔獣は普通の動物に見えるように姿を変えて連れていく。村の人たちとも次第に打ち解けていくトゥーナ。

ある日、フローリスと一番身体の大きな魔獣のクルトの姿が見えない。他の人間に見つかってしまったのかと心配になって彼らを探すトゥーナ。フローリスを見つけたと思えば、彼の隣には見知らぬ男性。その男性はフローリスのことを「魔王様」と呼んでいた。

フローリスは魔王なのか。だが、どうせ自分の余命はあと数か月。気にしないことにした。
余命の期日が近づくにつれ、トゥーナには違う思いが生まれ始める。それは「死にたくない」という思い。フローリスと共に魔獣たちの成長を見守っていきたい。魔獣を、もっとこの世界に受け入れてもらいたい。

とうとう彼女の命が尽きる日がやってきた。フローリスは彼女に尋ねる。「生きたいか」と。彼もまたトゥーナを失いたくないと思っていた男。だが、彼女を生かすには自身の魔力を注ぐ必要があった。それを受け入れた彼女は「魔女」になってしまう。だから彼も悩んでいたのだが、彼女はそれを受け入れた。
魔女となったトゥーナは魔王のフローリスと共に魔獣たちに囲まれて幸せに暮らす。

あらすじ

余命四か月を突き付けられた聖女。
彼女は神殿を飛び出して新しい世界を求めた――。

※本作品はプロットです。小説ではありませんので、ご注意ください。
※第3回ベリーズカフェファンタジー小説大賞、プロット部門エントリー作品です。
※22.6.27:公開

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