婚約破棄される未来を変える為に海に飛び込んでみようと思います〜大逆転は一週間で!?溺愛はすぐ側に〜

卒業パーティーまで七日


「パトリック殿下は、何故あの令嬢に夢中なのかしらッ! それにあの態度、本当に許せないわッ」
「お嬢様ッ……! 落ち着いて下さいませ」
「わたくしに触らないでッ!」
「……マデリーンお嬢様」
「どうして……わたくしは何を間違えたというの⁉︎」

"マデリーン・ウォルリナ"は三大公爵の一つ……別名"水の公爵"と呼ばれるウォルリナ公爵家に生まれ、二種の魔法属性を持つマデリーンは、『水の乙女』と『氷の乙女』の称号を持っていた。

ガイナ王国の貴族達は皆、脈々と受け継がれる血筋によって魔法を使う事が出来る。
強い弱いはあれど、それは絶対的なものだった。
種類は様々で、家々により代表的な魔法が存在する。

そして、この国の第一王子である"パトリック・ドレ・ガイナ"の婚約者だった。
橙色の髪と金色の瞳はこの国の王族の証……炎の魔法を使い、代々国をまとめ上げてきた。

幼い頃の約束を果たす為、パトリックを支えると誓ったマデリーンは血の滲むような努力をして自分を高めてきた。

(今は違ったとしても、パトリック殿下は正しい道に気付いてくれるわ……!)
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