婚約破棄される未来を変える為に海に飛び込んでみようと思います〜大逆転は一週間で!?溺愛はすぐ側に〜
卒業パーティーまで四日
「マデリーン、調子はどうかな?」
「ラフルお兄様……!」
「!!」
「どうかしましたか……?」
「"ラフルお兄様"か……昔はよくそう呼んでくれていたね」
「…………?」
「何でもないよ……ごめんね。今日はマデリーンがよく食べていたお菓子を持ってきたんだ」
「これが……わたくしが食べていたお菓子ですか?」
以前、自分が好きだったというお菓子を眺めながら眉を顰めた。
そんな様子を見兼ねてか、困ったように笑った兄はこのクッキーについて説明してくれた。
砂糖を控えて普通とは違う作り方で作ったクッキーだそうだ。
見た目はシンプルで丸い形をしているが不思議な色味で、あまり美味しそうには見えなかった。
折角用意してくれたからと、一つ皿から摘んで口に運んだ。
パサパサとした粉っぽい食感……甘みもなく、舌にざらりと残る苦味。
お世辞にも美味しいとは言えなかった。
喉に張り付くような感覚に胸をトントンと叩いた。
兄は慌てて紅茶を渡してくれた。
少しは食べやすくなったものの、紅茶の味と合わさって更に微妙な後味に変わる。
「ラフルお兄様……!」
「!!」
「どうかしましたか……?」
「"ラフルお兄様"か……昔はよくそう呼んでくれていたね」
「…………?」
「何でもないよ……ごめんね。今日はマデリーンがよく食べていたお菓子を持ってきたんだ」
「これが……わたくしが食べていたお菓子ですか?」
以前、自分が好きだったというお菓子を眺めながら眉を顰めた。
そんな様子を見兼ねてか、困ったように笑った兄はこのクッキーについて説明してくれた。
砂糖を控えて普通とは違う作り方で作ったクッキーだそうだ。
見た目はシンプルで丸い形をしているが不思議な色味で、あまり美味しそうには見えなかった。
折角用意してくれたからと、一つ皿から摘んで口に運んだ。
パサパサとした粉っぽい食感……甘みもなく、舌にざらりと残る苦味。
お世辞にも美味しいとは言えなかった。
喉に張り付くような感覚に胸をトントンと叩いた。
兄は慌てて紅茶を渡してくれた。
少しは食べやすくなったものの、紅茶の味と合わさって更に微妙な後味に変わる。