私を見て、私を愛して
6

親友


その日は朝から晴れていた。

最近は雨の日が続いていたため、とても珍しい日だった。

ゆか子は、友也を連れてショッピングモールに来ていた。

今日は珍しく洋樹も一緒だ。

「みんなでこれて、うれしいね。」

友也は言葉の通り、嬉しそうに笑っていた。

ショッピングモールは今月オープンしたばかりで、ここに来れば全てが揃うと言っても過言ではないほどに充実している。

子ども向けのイベントを定期的に行っているようで、ゆか子たちのような家族連れが多い。

あまりの人の多さに圧倒されていると、洋樹がゆか子に顔を近づけ、気遣うように声をかけてきた。

「大丈夫?」

「あ、うん。人が多くてびっくりしちゃった。ともくんが迷子にならないように気をつけないと。」

「そうだね、迷子になったら大変だ。大人でも迷子になったら、見つけられないぐらい人が多いからね。」

洋樹の言葉に同意する。

多くの人が行き交い、ショッピングモール内はガヤガヤとしている。

普通の会話もままならず、近づいて話さないと声が聞こえにくいほどだ。

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