若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
第七章 寵愛の先に
二日後の夜。慶と美夕が足を運んだのは、赤坂にある料亭。

赤坂は政治の中心地に隣接し、政治家や大使館関係者御用達の高級料亭も多く軒を連ねる。

その中でも慶はとくに接待に適した融通の利く料亭を選んで、勅使河原親子を呼び出した。

座敷で待っていた慶と美夕のもとに、仲居に案内されて親子が姿を現す。

慶たちが立ち上がり出迎えると、勅使河原議員は美夕を見るなり、汚らわしいとでもいうように表情を歪めた。

「緊急の用件、それも、娘の縁談に関することと聞いて、わざわざ予定を開けてきてみれば。部外者がいるようだが?」

慶が凛とした姿勢で臨む。

「部外者ではありません。私の妻であり、あなたの被害者だ」

「被害者とは。なんのことかわかりかねる」

議員が床の間の前に腰を下ろすと、江怜奈も黙って父親の隣についた。

江怜奈は美夕と目が合うと、口角を綺麗にあげて、にこりと微笑む。

「それで。用とはなんだ。多忙な私たちを呼び出したんだ。相応の見返りがもらえるのだろうな」

慶は議員の正面に腰を下ろし、美夕はその隣に正座した。

びりびりと伝わってくる威圧感に美夕はきゅっと唇を引き締める。

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