心の温度

倒れた彩音


金曜日の夜だし、ファミレスで夕飯を食べてから社宅に戻ると、エントランスで帰宅した北川さんと啓太くんに会った。
「お疲れ様」

「真野主任、七海ちゃん。こんばんは」

「今帰り?」

「はい。最近時間がかかる案件が多くて…」
エレベーターに乗り、部屋の前で別れた。

北川さんの顔色が悪かったが大丈夫だろうか…っと気になった悟。

うちに帰ってから洗濯をしながらTVを観てたら玄関の呼び鈴をピンポン♪ピンポン♪ピンポン♪と連打された。
誰だ?っと玄関を出ると、わ〜あんと泣いてる啓太くん
「どうした?啓太くん」

泣きじゃくりながら「おか…あさんが…倒れたの!助けておじさん!」

「え!啓太くんお母さんはどこ?」

「こっち」と啓太くんのあとに付いていくとリビングで倒れている北川さん

「北川さん!北川さん!」と声を掛けても反応が無い。
「啓太くん、知恵に電話するからお母さんの体は触らないで、お母さんって呼びかけてくれる?」

「お母さん!お母さん」
俺は急いで自宅に戻り、携帯から知恵に電話する
< 122 / 330 >

この作品をシェア

pagetop