闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

保健室の黒王子

「じゃあ、しばらくは顔を合わせることは出来なさそうだけれど、何かあれば連絡するんだよ?」


 切れ長の目を優しく細め、真人さんは私を見送ってくれた。

 櫂人くんによろしくね、とドアが閉められる。

 しばらく会えないのにアッサリした別れだったなと思った。

 けれど、真人さんの仕事がひと段落すればまたもとに戻るんだろうし、こんなものかな? と納得する。


 むしろひと段落した後に櫂人が私をこのマンションに戻してくれるのかどうか……。

 そっちの方が心配かもしれない。


 とはいえ、今からそれを考えていても仕方がない。

 私はエレベーターで一階に降りて櫂人の待つ外へ出た。
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