甘い恋をおしえて
会えたことが奇跡


天候にも恵まれて、合宿は順調だった。
近くのサッカー場で練習したり研修センターにあるスポーツ施設でマシントレーニングしたりその日のメニューは色々だ。
莉帆も練習内容や試合時間に合わせて毎日の献立を調整していた。

練習試合は、かつて譲二がプレイした静岡のプロチームと組まれていて、その日はバスで部員たちは出かけて行く。
莉帆と碧仁は軽井沢でお留守番だ。
箱根ののんびりとした空気の中、母子でゆったりと過ごした。


莉帆が心配していたようなことは起こらず、あっという間に時間が過ぎた。
明日はチームが宮崎に帰るという日、午後から箱根のサッカー場で合宿を締め括る練習試合が行われる。

「試合前に、なにかエネルギーになるものをお届けしますね」
「ありがたい。昼を早く食べると試合まで持ちませんから」

試合に向けての調整は大切だ。
選手たちにはベストな状態で試合に出てほしいから、莉帆が一番気を使うメニューになる。

午後になってから、莉帆は碧仁を連れて簡単な食事と飲み物を運ぶことにした。
研修センターの職員が車を出してくれるから、大助かりだ。



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