年上カメラマンと訳あり彼女の蜜月まで
21.
あともう少しで新しい年を迎えるという日の夜。
まさか、睦月さんとこんな風に過ごしているなんて、夢にも思っていなかった。たった2ヶ月で、私の人生が一変するようなことばかり起こっている気がする。
会う度にどんどん惹かれていって、そんな相手に好きだって言って貰えて、そして、これからの一生を共にしようとしている。
本当に、夢じゃないのかなぁって思ってしまうときもあるけど、睦月さんから伝わる熱が、いつも夢じゃないって教えてくれた。そして今も。
「そう言えば……弟さんの"さく"って、月が由来ですか?」
神社に向かって睦月さんと手を繋いで歩きながら、ふと気になったことを尋ねてみる。
「あ、そう。よく分かったね。新月の朔ね。弟、3月生まれだからさ、さすがに弥生はないよなって、新月に近かったから朔にしたんだって」
「そうなんですね……」
と言ったところで、私は物凄く重要なことを思い出した。何度も呼んでいるその名前。その月がもう目の前だということに。
「睦月さんっ!」
神社に近づいて来たのか、段々と人が増え始めた道の真ん中で、私は慌てて顔を上げた。
「ん? どうしたの?」
睦月さんは私の慌てた様子など気にする様子もなく、ゆっくり答える。
「た……誕生日! いつですか⁈」
まさか、睦月さんとこんな風に過ごしているなんて、夢にも思っていなかった。たった2ヶ月で、私の人生が一変するようなことばかり起こっている気がする。
会う度にどんどん惹かれていって、そんな相手に好きだって言って貰えて、そして、これからの一生を共にしようとしている。
本当に、夢じゃないのかなぁって思ってしまうときもあるけど、睦月さんから伝わる熱が、いつも夢じゃないって教えてくれた。そして今も。
「そう言えば……弟さんの"さく"って、月が由来ですか?」
神社に向かって睦月さんと手を繋いで歩きながら、ふと気になったことを尋ねてみる。
「あ、そう。よく分かったね。新月の朔ね。弟、3月生まれだからさ、さすがに弥生はないよなって、新月に近かったから朔にしたんだって」
「そうなんですね……」
と言ったところで、私は物凄く重要なことを思い出した。何度も呼んでいるその名前。その月がもう目の前だということに。
「睦月さんっ!」
神社に近づいて来たのか、段々と人が増え始めた道の真ん中で、私は慌てて顔を上げた。
「ん? どうしたの?」
睦月さんは私の慌てた様子など気にする様子もなく、ゆっくり答える。
「た……誕生日! いつですか⁈」