【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)

十三

 日も暮れたグルの家。
 キッチンではたのしく料理する二人の姿と、コーンスープがコンロの上でコトコトお鍋でこまれていた。

「どうだ、そろそろか?」
「ええ、そろそろですね」

 さいごに二人で味見をして。
 

「「できた!」」
 

「エルモ、夕飯にしよう!」
「はい、グルさん」

 食卓の上に並んだのは。バイト先のおじさんとおばさんに貰ったパンと、残っていた鶏肉で作ったチキンソテー、レタスのちぎりサラダ、できたてのコーンスープ。

 エルモはグルと向かい合って食卓に座り「いただきます」とふたり手を合わせ、料理をたべてニンマリ。

「どの料理もうまい!」

「ええ、おいしいわ」

「いつもより、コーンスープが上手くできた」

「トロトロ、甘くておいしいわ」

 キッチンに二人でならんで料理を作り、一緒に食卓を囲み食べる。
 
 とても、幸せな時間をすごした。
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