【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)

十六

「グルさん、お風呂あきましたよ」

 タオルで髪を拭きながら出ると、グルとグレはベッドでまったりしていた。子トラのグレは眠いのか牙を見せ、大きなあくびをする。

「グレ、寝るな風呂に行くぞ。エルモは早く髪を乾かして、体を冷やさないように!」

「はーい」

 湯冷めしないようブランケットを羽織り、火のチビ精霊達で髪を乾かし暖をとった。火の精霊達は楽しそうにエルモの周りを飛び。

 口々に話しだす。

『ねぇ、さっきのチョコパンって美味しい?』
『目に力を入れたら、わたし達のことを見えた?』
『ふわぁぁっ、おねむ』

 精霊、三人ともにバラバラな内容だ。エルモはそれに嫌な顔をぜずに一人一人にこたえた。

 ーーチョコパンはパンに中に、チョコクリームがたっぷりで美味しいよ。
 ーー力を入れても、さっぱり見えなかった。
 ーー眠いのだったら、膝の上で寝る? 

 答えを返すと精霊達は次々話し、楽しいひとときを過ごしていた。

 そこにお風呂場からグルの声が聞こえる。
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