冷徹上司の過剰な愛
1章

上司の彼

「なんでこんなことも出来ないんだ?これで何度目だっ?…一からやり直し。」


「…すみません。」


「今日中に提出だからな?」


「…はい。」



冷たく返却された書類を握りしめるなり、早足でデスクに戻ると小さくため息をついた。



「あのん、また派手に怒られたね?大丈夫?」


「…平気。」



ううん、正直全然平気なんかじゃない。その証拠に未だに手が小刻みに震えている。もっと言えば脚も…。


でも今日はこれくらいで済んで良かった。いつもならもっと怒鳴り散らかされているから。


ちなみに、体が震えてしまうほど叱ってくれたのは上司で一応彼氏?の…


難波浬ーーー



「あのん、少し手伝おうか?書類の作成終わって手空いてるよ〜。」



と笑ってくれる同期に助け船を出したいところだけど、頭を横に振って見せた。


その優しさだけで十分だもん。



「ほんとに大丈夫?また残業になるんじゃない?」


「…自分のせいだから。ありがとう!」



今日は残業確定だろうなぁ。
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