離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました
芽生えたもの、決別するもの
 9月下旬、長かった残暑が終わり、だいぶ過ごしやすくなってきた。
ランチタイム、純玲は自社ビルのカフェテリアで泉を待っていた。

 仕事が押しているのか彼女はまだやってこない。手元のスマートフォンを見ると、彼女からアプリに“今向かってます”と慌てて走る柴犬のスタンプが送られていた。

 そのままスマートフォンを確認していると、見知らぬ番号からの着信履歴が残っていることに気付く。
 履歴には、この1週間ほど、同じ番号から数回着信が入っている。
 純玲は基本的には電話帳に登録していない相手からの着信には出ないようにしているので、あまり気にせず放置していたのだが。

(なんか、気持ち悪いな……拒否設定にしちゃおう)

 その場で操作し着信拒否設定を完了させた時、ちょうど泉がカフェテリアに入ってきた。

「ごめんごめん!お待たせ。打ち合わせが押しちゃって」

「大丈夫だよ、何食べようか」

 ふたりで、定食のコーナーに並び、チキン南蛮定食を食べる事にした。

「なんだかふたりでランチするの久しぶりな気がするわね」

 泉は付け合わせのキャベツを口に運びながら言う。

「最近なかなか時間が合わないもんね」
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