魔法のいらないシンデレラ
第二十章 瑠璃と麗華
総支配人室に戻って来た早瀬の後ろに瑠璃の姿を見つけ、驚いて一生は立ち上がった。

問い詰めるように早瀬を見ると、小さく頷きながらも床に視線を落とす。

そんな二人の様子は目にも留めず、瑠璃はソファに近づいた。

「高坂 麗華様、初めまして。早乙女と申します。滞在中はわたくしがお世話をさせて頂きますので、何なりとお申しつけくださいませ」

麗華は相変わらず足を高く組み、スマートフォンをいじっていたが、ふと顔を上げると、瑠璃を上から下までジロジロと無遠慮に眺め回した。

そしてまた、スマートフォンに視線を戻すと、ボソッと紅茶…と言う。

「はい?」
「だから紅茶!まだ飲んでないの。淹れ直してよ!」
「かしこまりました。お好みの種類はございますか?」
「アールグレイをレモンで。私、それしか飲まないから」
「承知しました。すぐご用意致します」
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