Triangle Love 7 ~ 揺れる心は夏の蝶 ~

[4]揺れる心

ついに、お泊まり会の当日である金曜日がやって来た。

放課後になったら、一度自分の家に戻る。

その後、ヨウの家へ向かう。

昼休みになると、あたしの席までやって来たモトコちゃんから、当然のように冷やかされた。

『あれれれぇ?今日のミツバちゃん、授業中、居眠りしてなかったねぇ。これはもしかして~?お泊まりにそわそわしてる~?』

『してな…くはないけど!』

モトコちゃんの言う通り、今日はずっと落ち着かない。

ヨウの家に泊まるのは初めてだから、ワクワクもしている。

だけど…。

多分、落ち着かない理由はそれだけじゃない。

『ふふふんふ〜ん!頑張ってねぇ!』

『だから!何もないからね?』

上手く言えないけど。

暗いことばかり考えてしまうあたしにとっては、モトコちゃんの冷やかしに救われている部分がある。
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