「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~

勘違いしているわ

 なかなか眠りにつけなかったけど、いつの間にか眠ってしまっていた。

 早朝、小鳥の囀りがきこえはじめたころ、フィオレが寝室の扉をノックした。

 いつもより大分と早いので、何かあったのかとドキッとした。

「ボルディーガ侯爵令嬢がおみえです」

 エルマがこんなに朝早く?

 とはいえ、早朝に馬に乗って駆けることもあるのでありえないことではない。
 それでも、今朝は早すぎる。

 とりあえず最低限の身繕いする間待ってもらい、彼女に会った。
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