「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~

皇宮にいる人たち

 不思議なことに、こうして廊下を歩いていてもだれとも会わない。

 夜だから?

 そんなことをかんがえていると、大きな扉が見えてきた。

 衛兵が四人立っている。

 四人がいっせいに最敬礼をすると、カストも敬礼を返した。

 大きな扉が開けられ、さらに奥へと入る。

 すると、急に明るくなった。

 あきらかにいままでの様子とは違う。

 男女が控えていることに気がついた。
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