愛とは決して○○しないこと

智也

俺には長年付き合っている彼女がいる。
上条 みどり 〈かみじょう みどり〉

大学に入学してすぐに友達になった竹田が映画サークルに一緒に入ろうとしつこいので仕方がなく入った。

そこでいろんな学部の先輩や新入生がいた。
その一人にみどりがいた。
初めの頃は気乗りもしないサークル活動だったが、みんなとも仲良くなった頃、上条みどりが気になり始めた。

色白で和風美人と表現したらいいのか、派手さは無いけど大和撫子は彼女のような人なのだろうなぁと思ったからだ。
海外に長く暮らしていたから、派手で自己主張の強い女の子が多かった。

サークルへ積極的に参加していたのは彼女とたくさん話しがしたかったからだ。
多分、彼女の聡明さやお淑やかさ、出しゃばる事はないのにいつも彼女の周りには友達がいて笑顔だった。

俺たち新入生は週末5、6人でオールナイトで昔の名作といわれている映画をよく観に行った。

みどりとも話しをするようになってわかった事は、性格も裏表のない素直な性格だったことだった。

不思議だが、彼女と一緒にいるのが居心地良くてリラックスしてる自分に気がついた。
みどりは人の良いところを自然に褒める。
だからサークルの野郎どもはみどりと話しをしたがった。
そんなみどりだからファンが多く告白もされていたようだ。
しかし、全て断っていると俺に竹田が教えてくれた。
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