若旦那様の憂鬱

花のお見合い当日(花side)

昨夜、たいした用事もないけど柊君にメールをしてみた。
ちゃんと返信がきてお休みを言い合ってメールを終えた。

今までは、妹ととして必要最低限でしかメールも電話も出来なかった。

だから、それだけで何だか嬉しくて気持ちが上がる。

朝起きたら、
今度は柊君からおはようメールが入っていた。

朝忙しい時間帯なのにメールをしてくれる気持ちが嬉しい。

学校に行く支度を整えて、朝ごはんの支度を始める。

目玉焼きを作っていると、
またメールが鳴る。

『今日は昼過ぎから雪が降るから、
傘とブーツを履いて行った方がいい。』

心配症の柊君らしいと思わず、
ふふっと笑ってしまう。

「おはよう。花、どうしたの?
何か楽しそうね。」

「おはよう、お母さん。
今日は午後から雪が降るって。」

「あら、そうなの。
雪が嬉しいなんて、花はまだまだ子供ね。」
そう言って笑う。


< 111 / 336 >

この作品をシェア

pagetop