跡取りドクターの長い恋煩い
彼女のカラダに触れた夜
 やった!
 笑美里と付き合えることになったぞ!
 かなり強引だったとはいえ、最後にちゃんと『うん』って言ったよな?

 あーここまで長かったな〜。
 17年目だよ、あのミルキーチュー事件から。
 ずっと一途に想っていたんだから許してもらえるよな、昨日のこと。

 笑美里に言ったことはほぼほぼ正しい。嘘はついていないんだ。

 そう思いながら、昨日の夜に思いを馳せる――。


◇◇


 「宗司くん?
 私ね、宗司くんに見せたいものがあったの〜」

 酔っ払った笑美里をマンションの部屋の前まで送った。ご機嫌な笑美里にそう言われた俺は、急遽隣の部屋にお邪魔することになった。
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