公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね

公爵が馬車で送ってくれる?

「お待ちください」

 目にもとまらぬ速さ、とはこのことね。

 気がついたときには、イーサンに通せんぼされていた。

 彼は、今朝も可愛らしすぎるわよね。

 彼は、昨夜同様将校服姿である。

「ミユ様、お待ちしておりました」
「『お待ちして』って、なにか約束をしていたかしら?」
「閣下より馬車内にてお待ちいただくようにとおおせつかっております」
「なんですって?」

 わけがわからない。おもわず、おもいっきり叫んでした。その声は、みっともないほどひっくり返っていた。
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