公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね

【最終話】お飾り妻のしあわせ

 イーサンとエドモンド兄弟は、ジェロームの案内で彼の部下が潜伏している場所に向かうことになった。

 ジェロームたちは、ひとまずグッドフェロー侯爵家でかくまうことになった。

 先代のグッドフェロー侯爵夫婦が亡くなってから、ボスもイーサンもめったに屋敷ですごすことはないらしい。それこそ、ときどき様子を見に帰る程度なのだとか。もっとも、イーサンがジリアンと夫婦になれば、屋敷ですごすことになるだろうけれど。

 とはいえ、先代から働いている老夫婦が住み込みで管理をしてくれているという。

 それだったら、胡散臭い連中をかくまうにはもってこいよね。

 というわけで、ボスとジリアンはグッドフェロー侯爵家に行ってその準備をすることになった。

 ブレントンとわたしは、正直役に立てることはない。だから、ウインズレット公爵家に帰ることにした。

「もしかして、おまえはあの『ちんちくりん』なのか?」

 イーサンたちと事務所を出て行こうとしたジェロームは、わたしを上から下まで眺めまわして尋ねてきた。
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