愛していますよ、だから幸せになってくださいね!

陛下の出した条件

「王族から抜けて一貴族になれ、そして将来は臣下となり兄セルジュを支えろと言った」

「…………………」


 無言でそれを聞いた。


「我が国ではまだまだ血筋にこだわるものが多く高位貴族になるとそれが如実に見られる。愛しているのなら王族から抜ける位の気持ちはあるのか? と聞いた。ジュールは答えなかった、だからわしは反対をした。セルジュはこの国の高位貴族優先の考え方を変えるべきだと言い奮闘しているが、セルジュだけでは出来ない。将来王妃となるブリジッドと共にせねば意味がないんだ。わしは力不足で出来んかった。セルジュに大いに期待をしている」



 陛下は言い終えると、ふぅ。と言った感じで息を吐いた。


「それが上手く行くと、例えば王族でも伯爵令嬢と結婚できるかも知れませんね」


「それも一理あることじゃ。時にウェズリー殿は結婚に反対されて、わしが言うた条件ならどうした?」

 
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