≪登場人物≫
♦ジゼル・ド・ウルフェニー
ユーフォルビア王国の第一王女。幼い頃に母を亡くし、父や継母から愛情を受けずに育つ。辛い境遇でも決して卑屈にならず、いつか幸せになることを夢見ている。趣味は裁縫と庭いじり。母の忘れ形見である藤棚を大切に育てている。
♦ユリウス・フォン・イーリス
マグノリア王国の若き国王。叔父との王位継承戦争に勝利して国王に即位する。若くして命を狙われた経験から疑い深い性格だが、根は真面目な仕事人間。軍事大国の王であるが、戦争は好まず平和な国にしたいと思っている。
♦アラン・ポール・クレマン
ジゼルの幼馴染。ジゼルの乳母の孫にあたり、ジゼルとは兄妹のような関係。医者の道を志しており、ユーフォルビアからマグノリアに留学してきた。
♦ウィリアム・ボーセット
ジゼルの叔父(母の弟)でウィステリア王国の国王。妻も呆れるほどのシスコンで、姉の忘れ形見であるジゼルのことをいつも気にかけていた。温厚でおちゃめな性格。
- あらすじ
最愛の母を亡くし、父や継母たちから虐げられ、辛い毎日を過ごす赤毛の王女ジゼルは、
母との約束「必ず幸せになってね。」を心の拠り所に生きていました。
17歳になったジゼルに隣国の若き国王からの縁談が舞い込み、
「なぜ私に・・・?」と不思議に思うジゼルでしたが、母との約束を果たすときが来たと胸を高鳴らせるのでした。
これは孤独な王女が幸せをつかむまでの物語。