【一気読み改訂版】とし子の悲劇
翼をなくした白鳥

【第102話】

時は、今から18年前のことだった。

アタシ・とし子は、27歳の時に結婚する予定であった。

その時の結婚相手は、父が勤務していた三原市内のテイジンの工場で一番の働き者のAさんであった。

結婚準備《じゅんび》が全て整って、明日は慶びの日を迎えるだけとなった前の日の夜だった。

アタシはAさんから電話で『ごめん…とし子さんに会おうと思っていたけど…今夜中に仕事を仕上げくれと工場長から言われた…』と泣きそうな声で言われたので、会うことができなかった。

それから数時間後に恐ろしい悲劇が発生した。

アタシは、社宅の裏に潜んでいた男たちに取り囲まれたあとか、敷地内にある物置小屋に無理やりつれて行かれた。

その後、そこで無理やり倒されたた。

「イヤ!!イヤ!!やめて!!やめて!!イヤ!!」

(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!ブチッ!!)

男たちは、アタシが着ていた白のブラウスを思い切り破ったあとブラジャーをちぎった。

同時に、スカートを無理やり脱がされた。

「イヤ!!やめて!!やめて!!ギャー!!」

アタシの恐ろしい悲鳴が、社宅の敷地内に響き渡った。

時は流れて、それから18年後の2024年…

白のブラウス1枚の姿のアタシは寝室のベッドの上で目覚めた。

ああ…

27歳の時の恐ろしい出来事をまた思い出した…

こわい…

こわい…

この時、アタシの横で寝ていた9度目のダンナ・あきひろさん(以後、ダンナと表記する)がアタシに声をかけた。

「どうしたのだ?」
「あっ…アタシ…また…恐ろしい夢を見たの…」
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ…」

27歳の時に受けた時の恐怖が、毎晩のように夢の中に出て来る…

くるしい…

つらい…

「とし子…」
「あなた…抱いて…ねえ…抱いてあなた…」

パジャマの上を脱いだダンナは、アタシを寝かせたあと、キスをした。

その後、アタシが着ている白のブラウスのボタンを外した。

「とし子…」
「あなた…あなた…怖いよ…いっぱい抱いて…ねえ…あなた…」

ブラウスを脱がしたダンナは、アタシの身体をキスでむさぼった。

「あなた、あなた…ああ…」

アタシの乳房《むね》の奥にできた傷は、今もなお根深く残っていた。

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