【一気読み改訂版】とし子の悲劇
【第３話】
７月４日に発生したレイプ殺人事件が原因で、家庭内の人間関係が悪化した。
それと同時に、義兄の結婚問題がより深刻になった。
それなのに、義父母は深刻な問題から逃げてばかりいた。
義兄はこの時39歳で、もうあとがない状況であった。
義父母は、今ごろになって『桂一郎が結婚できんなったらどうしようどうしよう…』と言うてオタオタしていた。
それでもアタシは、義兄にお嫁さんが来ると信じてあれこれ努力した。
少しでもかっこよくなってほしいから、新しい衣服をはやりのものを中心に買い与えた。
散髪して、モテ仕様の髪型に整えた。
………………
しかし、うまく行かずに失敗ばかりがつづいた。
義父母がじっと待っていれば義兄に花嫁さんが来ると言うたから、アタシはアレコレと努力した。
だけど、なにやってもムダだった。
その一方で、この最近ダンナがアタシに八つ当たりをするようになった。
アタシは、義父母に気に入られるために一生懸命に努力しながらこの家で８年間暮らしてきた。
しかし、アタシはガマンの限度を大きく超えた。
だから、ダンナの家とリエンしようと訣《き》めた。
ダンナは、気に入らないことがあるたびに『オドレはふざけとんか!?オドレはなんでオレと結婚した!?オヤジとえげつないことをするためか!?シングルきょうだいのカノジョになるためか!?』と言うてアタシをボロクソに怒鳴りつけた。
アタシは、義父母さまと義兄さまと義弟に気に入られるように一生懸命に努力した…
なのに、ダンナはアタシを変な目で見るようになった…
もうイヤ…
もうイヤ…
……………
事件から３日後の７月７日のことであった。
義兄にお嫁さんが来てくれなかったらどうしようとオタオタ焦っていた義父は、より過激な行動に出た。
より過激な行動に出た義父は、親戚のおいやめいたちがいる職場やきょうだいたちの家からおいの妻の実家やめいのダンナの実家へ怒鳴り込みに行った。
義父は、知人の男(今治でショットバーを経営している年輩の男性)の知人の知人のそのまた知人(元プロボクサー)の知人にあたる今治のヤクザ組織の構成員《チンピラ》数人にあちらこちらへおしかけて行った。
『家の貯金を返せ!!』
『よくもひとの家のカネを使って大学に行ったな!!』
『あの時出した金を返してもらおか!?』
『返さないと考えがあるぞ!!』
など…
義父は親類の家のご家族に対して『カネを返せ!!』とオドシまくった。
さらにそのまた上に、禎次《ていじ》さんの亡くなった奥さんの実家にも怒鳴り込みに行った。
そのせいで、禎次《ていじ》さんの亡くなった奥さまの妹さんがせっかく採用をいただいたアパレル会社への就職が先方の(自分勝手な)都合で不採用になった。
カノジョは、その数日後に菊間の歌仙《うたせん》ダムのダム湖に墜《お》ちて命を絶った。
めちゃくちゃに暴れまわった義父は、家庭内で孤立した。
逃げ回っていた禎次《ていじ》さんは、７月７日の夜遅くにヤクザの男にとっ捕まった。
その後、ドラム缶に押しこめられてコンクリ詰めにされた。
そして…
蒼社川の大河口にドラム缶ごと墜《お》ちた。
禎次《ていじ》さんが組長の情婦《レコ》を犯して、妊娠させたことが原因であった。
そして、義父がめちゃくちゃに暴れまわったことが原因で義兄の結婚問題が危機的な状況におちいった。
桂一郎にお嫁さんが来てくれない…
桂一郎に合った出会いの方法がない…
もし、お嫁さんが来てくれなくなったら桂一郎のメンドーはだれが見るのよ…
われを忘れてオタオタしまくっている義父母は、完全にまわりが見えなくなったようだ。
それが原因で、家庭内で恐ろしい事件が多発した。
７月８日の夕方４時50分頃であった。
アタシは東予丹原インターの近くにあるパルティフジへ買い出しに行った。
買い出しを終えたアタシは、徒歩で家へ向かった。
その時であった。
ＪＲ壬生川駅の近くにあるＪＡの選果場《せんかじょう》の敷地に西条市消防局の救急車が入って行くのを見た。
食料品を詰めこんだエコバッグと赤茶色のバッグを持っているアタシは、大急ぎで選果場《せんかじょう》へ向かった。
選果場《せんかじょう》に着いた時であった。
この時、義母がひどく苦しみながら倒れていた。
それをみたアタシは、大急ぎで義母のもとへ行った。
「おっ…義母さま!!」
アタシは、消防士さんに救急車に乗せてくださいと頼んだ。
アタシは、食料品が詰まっているエコバッグと赤茶色のバッグを持って救急車に乗り込んだ。
救急車は、けたたましいサイレンを鳴らしなが周桑病院へ向かった。
病院に到着後、義母はＩＣＵ室に隔離された。
診断の結果、義母はシンキンコウソクであった。
義母が病院に救急搬送されたことを聞いた義父は、気持ちが激しく動揺した。
さらにその上に、深刻なもめごとが発生した。
義父が友人が借りた500万円の借金の保証人になっていたことが明らかになった。
保証人を引き受けた義父は、借金を返済する能力が全くなかった。
アタシは、ダンナの知り合いの弁護士さんがいる法律事務所へ相談に行った。
弁護士さんに相談したあと、借金の免除の手続きを取った。
弁護士さんは『借金の免除が完了するまでには相当な時間がかかります…とりあえずは結果が出るまで待ってください。』と言うたので、アタシは弁護士さんからの返事を待つことにした。
さらにそのまた上に、深刻な揉めごとが発生した。
松山の大学に在籍していた義弟が大学を休学する手続きを取って、実家へ戻った。
義弟は、今も１回生のままである。
義弟の休学は、これでなんべん目になるのか？
休学した理由を聞いても、義弟は『しんどいから休学した』と言うだけであった。
だけど、新年度が始まる頃になったら『また元気な顔でがんばるよ…』と言うて大学へ戻った。
けれど、三日坊主で休学届を出して家へ戻った。
そんなだらけたことを繰り返していたので、義弟はダメになった。
義弟は、吐き捨てる口調で『無期限休学にする!!』と言うたあと、２階の部屋の中に閉じこもった。
義父は『健一郎が大学をやめたら困る〜』と言うてのたうち回った。
健一郎さんは、高校卒業認定の資格を取得後に大学受験を経て入学した。
つまり、そのような状態で大学をやめると義弟の最終学歴は西条市内の公立中学卒業になる。
（高卒認定試験は正色な高卒の資格ではないためにそのようになっていた）
義弟は、どうして大学に行けなくなったのか…
原因は、中学校３年の１学期の時にあった。
中学校３年の１学期に受けたスポーツテストを途中でリタイアした。
残りのテストを受けないと高校入試の資料が作れないと担任の先生から言われた。
だから別の日にスポーツテストの残りをイヤイヤ受けた。
その次の日から勝手に休んだ。
義弟は、義務教育終了試験を受けて認定をもらった。
認定の証書を在籍していた中学校に提出したあと、諸手続を経て中学校卒業となった。
その後、ニジボシュウで今治市の私立高校を受験した。
合格はしたけど、翌々日に辞退した。
義弟が大学をやめることを聞いたダンナは、義弟を部屋から引きずり出すなど…力で押さえつけた。
しかし、義弟は激しく抵抗した。
いまのダンナは、きわめて危険な状態におちいったのでアタシの力ではどうすることもできない。
義弟は、周囲の反対を押しのけて松山の大学を中退した。
義弟の最終学歴は、西条市内の公立中学卒業となった。
さらにそのまた上に、ダンナが会社をやめると言い出した。
ダンナは、親会社《いまぞう》の社長から『親会社の工場へ異動することが決まったから、溶接などの必要な資格の取得をする勉強をするように。』と強要された。
親会社《いまぞう》から強要されたダンナは『会社をやめて起業するゾ!!』と訣意《けつい》を硬《かた》めた。
この日、ダンナは深夜11時50分頃に帰宅した。
帰宅するなりに、ダンナはアタシに八つ当たりした。
ダンナは、アタシに対して『オレはイマゾウをやめて起業するぞ!!』と言うた。
それを聞いたアタシは、思い切りブチ切れた。
「あんた!!せっかく入社できたいまぞうをなんでやめるのよ!?」
「るせーな…オレは起業すると訣意《けつい》を硬《かた》めたからいまぞうをやめるんだよ!!オレの人生はオレのものだ!!文句あるか!?」
「あんたはどこのどこまで甘ったれているのよ!?」
「そう言うとし子こそ!!チョーシにのるんじゃねえよボケ!!兄さんに服を買い与えたり、散髪をしてあげた…オドレはオレよりも兄さんのことが好きになったからオレのことがキライなんだろ!!…オドレはいつから兄さんのカノジョになったのだ!?」
「それって義兄《おにい》さまの散髪をしたり衣服を買い与えるなと言うことなの!?」
「その通りだ!!」
「アタシは、義兄《おにい》さまが女のひとにもてるようにと思ってあれこれとしているのよ!!」
「はぐいたらしいんだよ!!オドレがいらないことをしたせいで兄さんは嫁はんをもらえなくなったんや!!」
「それって、アタシが全部悪いと言うの!?」
「その通りだ!!オドレは兄さんに色目を使ったどインラン女だから一生許さんぞ!!」
「アタシのどこがどインラン女よ!!」
「オドレの身体が『義兄《にい》さんほしいほしい…』といよることに気がつけよ!!兄さんの欲求不満がたまっているから身体を許すとインライン女と結婚したからいまぞうをやめさせられたんや!!オレがいまぞうをやめさせられたのは原因は、全部オドレにあるんや!!」
「そういうあんたこそなによ!!いまぞうに入ることができたのは誰のおかげと思っているのよ!?アタシとのお見合いのお世話をしてくださったひとは誰か分かってんのかしら!?武方《たけかた》さんがいろいろと働きかけてくださったおかげで、大学卒業後《そつぎょうご》に就職浪人《ろうにん》にならずに済んだと言うことが分かってないわね!!」
「フザケルな!!オレは最初からイマゾウに就職するつもりはなかった…けれど、武方《クソオヤジ》がどーしてもイマゾウへ行けと言うから仕方なく行っただけだ!!…あ～あ、あのクソッタレ会社なんかやめて正解や…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…｣
ダンナは、大きな口をあけて嗤《わら》っていた。
それを聞いたアタシは、ものすごい血相でダンナを怒鳴りつけた。
「あんたが言いたいことはよく分かったわよ!!アタシはもう、あんたを見すてるわよ!!」
ダンナは、くちぶえをふきながら家出準備を始めた。
荷造りを終えたあと、ダンナはアタシに対して『２度とこの家に帰ってこないから…アバよ!!』と言うて家出した。
キーッ!!
ダンナは、どこのどこまで勝手なのよ!?
もう知らない!!
さらにそのまた上にもめごとが発生した。
義父が職場で酒を大量にあおって暴れ回った末に会社をクビになった。
ダンナも上司に辞表を出して職場で暴れ回ったので会社をクビになった。
義母は、今も周桑病院に入院中である。
限界を感じたアタシは、専業主婦をやめてバイトを始めることにした。
それと同時に、義兄の結婚問題がより深刻になった。
それなのに、義父母は深刻な問題から逃げてばかりいた。
義兄はこの時39歳で、もうあとがない状況であった。
義父母は、今ごろになって『桂一郎が結婚できんなったらどうしようどうしよう…』と言うてオタオタしていた。
それでもアタシは、義兄にお嫁さんが来ると信じてあれこれ努力した。
少しでもかっこよくなってほしいから、新しい衣服をはやりのものを中心に買い与えた。
散髪して、モテ仕様の髪型に整えた。
………………
しかし、うまく行かずに失敗ばかりがつづいた。
義父母がじっと待っていれば義兄に花嫁さんが来ると言うたから、アタシはアレコレと努力した。
だけど、なにやってもムダだった。
その一方で、この最近ダンナがアタシに八つ当たりをするようになった。
アタシは、義父母に気に入られるために一生懸命に努力しながらこの家で８年間暮らしてきた。
しかし、アタシはガマンの限度を大きく超えた。
だから、ダンナの家とリエンしようと訣《き》めた。
ダンナは、気に入らないことがあるたびに『オドレはふざけとんか!?オドレはなんでオレと結婚した!?オヤジとえげつないことをするためか!?シングルきょうだいのカノジョになるためか!?』と言うてアタシをボロクソに怒鳴りつけた。
アタシは、義父母さまと義兄さまと義弟に気に入られるように一生懸命に努力した…
なのに、ダンナはアタシを変な目で見るようになった…
もうイヤ…
もうイヤ…
……………
事件から３日後の７月７日のことであった。
義兄にお嫁さんが来てくれなかったらどうしようとオタオタ焦っていた義父は、より過激な行動に出た。
より過激な行動に出た義父は、親戚のおいやめいたちがいる職場やきょうだいたちの家からおいの妻の実家やめいのダンナの実家へ怒鳴り込みに行った。
義父は、知人の男(今治でショットバーを経営している年輩の男性)の知人の知人のそのまた知人(元プロボクサー)の知人にあたる今治のヤクザ組織の構成員《チンピラ》数人にあちらこちらへおしかけて行った。
『家の貯金を返せ!!』
『よくもひとの家のカネを使って大学に行ったな!!』
『あの時出した金を返してもらおか!?』
『返さないと考えがあるぞ!!』
など…
義父は親類の家のご家族に対して『カネを返せ!!』とオドシまくった。
さらにそのまた上に、禎次《ていじ》さんの亡くなった奥さんの実家にも怒鳴り込みに行った。
そのせいで、禎次《ていじ》さんの亡くなった奥さまの妹さんがせっかく採用をいただいたアパレル会社への就職が先方の(自分勝手な)都合で不採用になった。
カノジョは、その数日後に菊間の歌仙《うたせん》ダムのダム湖に墜《お》ちて命を絶った。
めちゃくちゃに暴れまわった義父は、家庭内で孤立した。
逃げ回っていた禎次《ていじ》さんは、７月７日の夜遅くにヤクザの男にとっ捕まった。
その後、ドラム缶に押しこめられてコンクリ詰めにされた。
そして…
蒼社川の大河口にドラム缶ごと墜《お》ちた。
禎次《ていじ》さんが組長の情婦《レコ》を犯して、妊娠させたことが原因であった。
そして、義父がめちゃくちゃに暴れまわったことが原因で義兄の結婚問題が危機的な状況におちいった。
桂一郎にお嫁さんが来てくれない…
桂一郎に合った出会いの方法がない…
もし、お嫁さんが来てくれなくなったら桂一郎のメンドーはだれが見るのよ…
われを忘れてオタオタしまくっている義父母は、完全にまわりが見えなくなったようだ。
それが原因で、家庭内で恐ろしい事件が多発した。
７月８日の夕方４時50分頃であった。
アタシは東予丹原インターの近くにあるパルティフジへ買い出しに行った。
買い出しを終えたアタシは、徒歩で家へ向かった。
その時であった。
ＪＲ壬生川駅の近くにあるＪＡの選果場《せんかじょう》の敷地に西条市消防局の救急車が入って行くのを見た。
食料品を詰めこんだエコバッグと赤茶色のバッグを持っているアタシは、大急ぎで選果場《せんかじょう》へ向かった。
選果場《せんかじょう》に着いた時であった。
この時、義母がひどく苦しみながら倒れていた。
それをみたアタシは、大急ぎで義母のもとへ行った。
「おっ…義母さま!!」
アタシは、消防士さんに救急車に乗せてくださいと頼んだ。
アタシは、食料品が詰まっているエコバッグと赤茶色のバッグを持って救急車に乗り込んだ。
救急車は、けたたましいサイレンを鳴らしなが周桑病院へ向かった。
病院に到着後、義母はＩＣＵ室に隔離された。
診断の結果、義母はシンキンコウソクであった。
義母が病院に救急搬送されたことを聞いた義父は、気持ちが激しく動揺した。
さらにその上に、深刻なもめごとが発生した。
義父が友人が借りた500万円の借金の保証人になっていたことが明らかになった。
保証人を引き受けた義父は、借金を返済する能力が全くなかった。
アタシは、ダンナの知り合いの弁護士さんがいる法律事務所へ相談に行った。
弁護士さんに相談したあと、借金の免除の手続きを取った。
弁護士さんは『借金の免除が完了するまでには相当な時間がかかります…とりあえずは結果が出るまで待ってください。』と言うたので、アタシは弁護士さんからの返事を待つことにした。
さらにそのまた上に、深刻な揉めごとが発生した。
松山の大学に在籍していた義弟が大学を休学する手続きを取って、実家へ戻った。
義弟は、今も１回生のままである。
義弟の休学は、これでなんべん目になるのか？
休学した理由を聞いても、義弟は『しんどいから休学した』と言うだけであった。
だけど、新年度が始まる頃になったら『また元気な顔でがんばるよ…』と言うて大学へ戻った。
けれど、三日坊主で休学届を出して家へ戻った。
そんなだらけたことを繰り返していたので、義弟はダメになった。
義弟は、吐き捨てる口調で『無期限休学にする!!』と言うたあと、２階の部屋の中に閉じこもった。
義父は『健一郎が大学をやめたら困る〜』と言うてのたうち回った。
健一郎さんは、高校卒業認定の資格を取得後に大学受験を経て入学した。
つまり、そのような状態で大学をやめると義弟の最終学歴は西条市内の公立中学卒業になる。
（高卒認定試験は正色な高卒の資格ではないためにそのようになっていた）
義弟は、どうして大学に行けなくなったのか…
原因は、中学校３年の１学期の時にあった。
中学校３年の１学期に受けたスポーツテストを途中でリタイアした。
残りのテストを受けないと高校入試の資料が作れないと担任の先生から言われた。
だから別の日にスポーツテストの残りをイヤイヤ受けた。
その次の日から勝手に休んだ。
義弟は、義務教育終了試験を受けて認定をもらった。
認定の証書を在籍していた中学校に提出したあと、諸手続を経て中学校卒業となった。
その後、ニジボシュウで今治市の私立高校を受験した。
合格はしたけど、翌々日に辞退した。
義弟が大学をやめることを聞いたダンナは、義弟を部屋から引きずり出すなど…力で押さえつけた。
しかし、義弟は激しく抵抗した。
いまのダンナは、きわめて危険な状態におちいったのでアタシの力ではどうすることもできない。
義弟は、周囲の反対を押しのけて松山の大学を中退した。
義弟の最終学歴は、西条市内の公立中学卒業となった。
さらにそのまた上に、ダンナが会社をやめると言い出した。
ダンナは、親会社《いまぞう》の社長から『親会社の工場へ異動することが決まったから、溶接などの必要な資格の取得をする勉強をするように。』と強要された。
親会社《いまぞう》から強要されたダンナは『会社をやめて起業するゾ!!』と訣意《けつい》を硬《かた》めた。
この日、ダンナは深夜11時50分頃に帰宅した。
帰宅するなりに、ダンナはアタシに八つ当たりした。
ダンナは、アタシに対して『オレはイマゾウをやめて起業するぞ!!』と言うた。
それを聞いたアタシは、思い切りブチ切れた。
「あんた!!せっかく入社できたいまぞうをなんでやめるのよ!?」
「るせーな…オレは起業すると訣意《けつい》を硬《かた》めたからいまぞうをやめるんだよ!!オレの人生はオレのものだ!!文句あるか!?」
「あんたはどこのどこまで甘ったれているのよ!?」
「そう言うとし子こそ!!チョーシにのるんじゃねえよボケ!!兄さんに服を買い与えたり、散髪をしてあげた…オドレはオレよりも兄さんのことが好きになったからオレのことがキライなんだろ!!…オドレはいつから兄さんのカノジョになったのだ!?」
「それって義兄《おにい》さまの散髪をしたり衣服を買い与えるなと言うことなの!?」
「その通りだ!!」
「アタシは、義兄《おにい》さまが女のひとにもてるようにと思ってあれこれとしているのよ!!」
「はぐいたらしいんだよ!!オドレがいらないことをしたせいで兄さんは嫁はんをもらえなくなったんや!!」
「それって、アタシが全部悪いと言うの!?」
「その通りだ!!オドレは兄さんに色目を使ったどインラン女だから一生許さんぞ!!」
「アタシのどこがどインラン女よ!!」
「オドレの身体が『義兄《にい》さんほしいほしい…』といよることに気がつけよ!!兄さんの欲求不満がたまっているから身体を許すとインライン女と結婚したからいまぞうをやめさせられたんや!!オレがいまぞうをやめさせられたのは原因は、全部オドレにあるんや!!」
「そういうあんたこそなによ!!いまぞうに入ることができたのは誰のおかげと思っているのよ!?アタシとのお見合いのお世話をしてくださったひとは誰か分かってんのかしら!?武方《たけかた》さんがいろいろと働きかけてくださったおかげで、大学卒業後《そつぎょうご》に就職浪人《ろうにん》にならずに済んだと言うことが分かってないわね!!」
「フザケルな!!オレは最初からイマゾウに就職するつもりはなかった…けれど、武方《クソオヤジ》がどーしてもイマゾウへ行けと言うから仕方なく行っただけだ!!…あ～あ、あのクソッタレ会社なんかやめて正解や…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…｣
ダンナは、大きな口をあけて嗤《わら》っていた。
それを聞いたアタシは、ものすごい血相でダンナを怒鳴りつけた。
「あんたが言いたいことはよく分かったわよ!!アタシはもう、あんたを見すてるわよ!!」
ダンナは、くちぶえをふきながら家出準備を始めた。
荷造りを終えたあと、ダンナはアタシに対して『２度とこの家に帰ってこないから…アバよ!!』と言うて家出した。
キーッ!!
ダンナは、どこのどこまで勝手なのよ!?
もう知らない!!
さらにそのまた上にもめごとが発生した。
義父が職場で酒を大量にあおって暴れ回った末に会社をクビになった。
ダンナも上司に辞表を出して職場で暴れ回ったので会社をクビになった。
義母は、今も周桑病院に入院中である。
限界を感じたアタシは、専業主婦をやめてバイトを始めることにした。
