【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第68話】

あいこちゃんは、2019年8月20日頃にお母さまの言いなりで坂出市江尻町で暮らしているあいつの父親のオイゴで、坂出市昭和町《しないしょうわちょう》の大手鋼板メーカーの下請け工場に勤務するこうき(31歳)と結婚した。

6月10日にあいこちゃんが恐ろしい覆面をかぶった男たちから集団レイプの被害を受けた事件の捜査は、手詰まり状態であった。

あいつの父親は、集団レイプ事件の責任をとる形であいこちゃんとこうきを結婚させた。

あいつの父親は『こうきが23歳の時に好きなカノジョと結婚することを止めたことをコーカイしている…』とくやんでいた。

今ごろくやんでも遅いわよ!!バカジジイ!!

ふたりは、2019年9月に結婚したが、婚姻届は市役所に出さずに放置した。

あいつは、まんのう町の家を売却したあと実家へ移った。

同時に、坂出市林田町の段ボール製造工場に再就職した。

アタシ・とし子は、引き続き高松市内のデリヘル店とローソンを掛け持ちでバイトする日々を送っていた。

あの悲劇から8ヶ月が過ぎた。

しかし、2020年1月20日頃に新たな悲劇が始まった。

悲劇は、夕方6時頃に発生した。

場所は、坂出市江尻町にあるあいつの実家の大広間にて…

家の食卓には、あいこちゃんとこうきとあいつの父親が食卓にいた。

この時、こうきがあいつの父親を怒鳴り付けた。

「ふざけるなよ!!オレが23の時にカノジョとの結婚を止めたことを今でも許していないからな!!」
「だから悪かったと言っているだろ…あの時おじさんは悪気があって止めたのじゃないのだよ…」
「何やその言いぐさは!!ほな20代で結婚したらいかん理由があるのか!?」
「だから、お給料が自由に使えない、遊びに行けないなどがあるから止めただけや!!せっかくあいこちゃんと結婚ができたのだから、仲良く暮らせ!!」

あいつの父親は、ブゼンとした表情でこはんを食べようとした。

あいこちゃんは、こうきに対して優しい声で『ごはんを食べよ。』と言うたあと、こうきにごはんとみそしるをついだ。

あいつの父親は、多少あつかましい声でこうきに言うた。

「こうき、あいこちゃんが温かいごはんとみそしるをついでいるよ!!もっといい顔をしろ!!」

あいつの父親が言うた言葉にブチ切れたこうきは、にぎりこぶしであいこちゃんの胎《おなか》を激しく殴りつけた。

(ガツーン!!)

こうきに胎《おなか》を殴られたあいこちゃんは、みそしるが入っている漆器《おわん》を落とした。

「オドレ!!あいこ!!」
「何よ!?何でアタシを殴るのよ!?」
「オドレが調子にのったから胎《おなか》を殴った!!」
「胎《おなか》にいる赤ちゃんを殺すの!?」
「ああ、そうだよ!!レイプ魔の子どもはぶっ殺さないと気がすまないんだよ!!」

(ガツーン!!ガツーン!!)

こうきは、あいこちゃんの胎《おなか》をより激しい力で殴り付けた。

あいつの父親は、あいこちゃんの胎《おなか》を殴り付けたこうきのこめかみをグーで殴り付けたあと強烈な声で怒鳴りつけた。

「こうき!!やめんか!!何であいこちゃんの胎《おなか》を殴るのだ!!」
「レイプ魔の子は生きる資格はないからぶっ殺すしかないのだよ!!」
「こうき!!」

頭がサクラン状態におちいったこうは、ちゃぶ台をひっくり返した後家中を暴れまわった。

その末に、帰宅したあいつの右目をかたいもので殴りつけて失明させた。

「ああああああああああああああああああああ!!助けてくれ〜」

こうきは、あいつを硬《かた》い物でボコボコに殴り付けた。

「こうき!!やめろ~!!やめろ~!!」
「死ねや!!クソバカオジ!!」

こうきは、100倍の力を込めてあいつをボコボコに殴りつけた。

その中で、あいこちゃんは居間にかざられていたニポポ人形を手にしたあと、大きい胎《おなか》を激しく殴りつけた。

(ドスッ!!ドスッ!!ドスッ!!)

その結果、あいこちゃんの胎内《なか》にいた赤ちゃんが即死した。

ニポポ人形で胎《おなか》を殴りつけたあいこちゃんは、家中を暴れまわった。

家中に大量の血しぶきが飛び散るなど、きわめて危険な状態におちいった。
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