アンコール マリアージュ
もしや社長一族ですか?!
4月2日の日曜日。
フェリシア 横浜では、満開の桜の下で、宣材写真を撮る事になっていた。

モデルはもちろん、いつもの二人だ。

「おはようございます!」

さわやかな笑顔を浮かべ、芸能人の様なオーラをまとった陸と璃子が、約束の時間より少し早くオフィスに入って来た。

「わー、陸・璃子ちゃん。今日もとびきり素敵ねー」
「ほんと!オフィスの空気が浄化される気がするわー」
「目の保養よねー」

次々と声をかけるスタッフに、陸と璃子は神妙な面持ちで切り出す。

「それより、先日のブライダルフェアでは、事務所の手違いでご迷惑をおかけしました」

二人で丁寧にお辞儀をする。

「ううん、あなた達のせいじゃないわよ」
「そうよ、気にしないで。顔を上げて」
「これからは、あなた達にも確認の電話を入れるわね」

梓や希が声をかけ、最後に久保が近付いて、二人に笑いかける。

「頼りにしてるわよ。これからもよろしくね!」
「はい!」

二人は、さらに素敵な笑顔で頷いた。
< 26 / 234 >

この作品をシェア

pagetop