Rhapsody in Love 〜二人の休日〜

・デートどこ行く?



みのりのアパートの部屋の中で一人になった遼太郎は、とりあえずシャワーを浴びた。シャワーを浴びるついでに、そこにあったブラシを手に掃除を始める。ほとんど汚れてはいなかったが、隅々まで丹念にきれいにした。

浴室から出てくると服を着て、辺りを見回した。
体の中の感覚が昨夜の余韻を引きずっていて、変になりそうだった。何かをして気を紛らわせる必要がある。こんなときは体を動かすのが一番だと、遼太郎は思った。

その時、視界の中のベッドが意識に止まる。昨晩散々暴れまくってしまったベッド……。
また込み上げてくる甘美な感覚を押し込めるように、遼太郎はベッドの上の布団を持ち上げ、シーツを剥がし始めた。

剥がしたシーツを両腕で抱え上げると、フワリとみのりの匂いに包まれて、遼太郎の息がまた荒くなる。


——……これじゃまるっきり、俺、変態じゃんかよ……。


遼太郎はまた、しばし自己嫌悪に陥って動けなくなった。それから、邪念を追い払い、気を取り直すようにシーツを洗濯機に入れ、掃除機を出してきて掃除を始めた。

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