みんな、私を見て不思議に思う。

「なんで喋らないの?」

「“あ”って言って」

みんなが何気なく言った言葉。

だけど、私にとって物凄く胸に突き刺さる言葉。

誰もが当たり前にできることが、私にはできない。





でも、そんな私に初めて向き合ってくれた人がいた。

心の中にいる本当の私を知ろうとしてくれて、
それがどんなに嬉しかったことだろう。

「俺にとって、小春は1番星だよ」

君の言葉は、どれも優しくて心がぽかぽかする。





頑張る勇気に、踏み出す勇気。

君から貰ったたくさんの勇気をのせて、

この想いを言葉にして君に伝えたい。




あらすじ

高2の小春は、家では話せるが外では緊張して声が出なくなってしまう場面緘黙症を抱えていた。
家族や先生、クラスメイトから理解されず苦しむ日々。
しかし、唯一、理解しようとしてくれる人物がいた。
それは、隣の席の楓だった。
「無理に頑張る必要ないから」と話せないことを責めるどころか優しい言葉をかけてくれて徐々に心を開いていく小春。
しかし、いろんな壁が2人に待ち構えていた。

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