オレンジ服のヒーローは全力で彼女を守りたい
6
『……院内での携帯電話のご使用は――』

ぼんやりとアナウンスの声が聞こえて目が覚めた。

真っ白な天井が視界に映り、一瞬目が眩む。

ここ、どこだろう…私、何を…

徐々に頭の中がクリアになっていき、ハッとした。

そうだ。私、火事に巻き込まれて…


「あおいちゃん?」


横に目を向けると、切迫した表情の翔太くんが映った。


「目覚めた?ここどこだかわかる?」

「病院…?」

「そう。痛いところとか苦しいところは?」

「ううん、大丈夫みたい」

「…よかった」


翔太くんは長いため息を吐いて肩の力を抜いた。


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