見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
三年後

北の森パーク

俺達が帰国してから三年後――



七月の澄んだ青空のもと、札幌の郊外に、スポーツクラブ ソレイユダイヤモンドの大型施設が誕生する。

その名も
【ソレイユダイヤモンド 北の森パーク】

既存のスポーツクラブの数倍はある屋内施設の他、隣接する広場にはアスレチックと、季節によってプール・スケートリンク・スケートボードの練習場などになるという広々とした屋外施設があり、他にもパークの敷地内には飲食店が並び、ホテルも併設されるという、当初の構想をはるかに超えた一大レジャーパークとなった。

そして札幌駅や新千歳空港からのアクセスも良く、それぞれシャトルバスも出る。

こんなに恵まれた立地に建設できたのは、ひとえに乃愛の親父さんが頑張ってくれたおかげだ。
本当に親父共々感謝している。




いよいよ明後日はそのオープンセレモニー。

そして明日はオープン前のプレイベントがあり、これには招待したお客のみ入場できる。


社長である俺の親父と副社長の兄貴二人は一週間前からこっちに来ていたが、おふくろと兄貴の家族一同は今日、札幌にやって来た。

あ、暖仁は札幌の体育大に通っているからこっちにいて、ちょくちょく俺達の住むマンションに遊びに来てるけど。

というのは、俺はこの新施設準備担当の一端を担う事になって、アメリカから帰国した3か月後から乃愛と札幌に住んでるんだ。

まぁその時は兄弟の中で俺が一番自由が利いたからなんだけど、そんな理由でも乃愛は「私は実家が近くなるね」と笑って賛成してくれた。

ほんと優しくてデキた奥さんだよな…
可愛いし。

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