見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
失恋フラグから結婚前提の恋人へ
「え…」

本当に?
じゃあ…この前の言葉も…本当だった、ってこと?

でも…公佳さんではなく私を選ぶなんて…
やっぱりすぐには信じられなくて…何て言っていいのか戸惑っていたら。


「てかさ、乃愛ちゃんは俺のことが好きなの?」

…優しいのに目から甘い色気が漏れ出てる笑顔で…いきなり核心を突く質問をされた。


そんな顔でそんなことを聞かれて、胸が痛いくらいドクン!と打った。

「わわわ…えっと、それはあの」
そんな急になんて言えなくて言葉に詰まる。


「確か手紙にさ」

わ…っ!
「わー!言わないで下さい!」
恥ずかしい!


すると九十九さんがニヤリと笑った。
「じゃあ…教えて?乃愛ちゃんの口から聞きたい」


どっどうしよう…
九十九さんのさっきより妖艶な視線にドキドキが止まらなくて言葉が出せない…

でも…手紙でバレてるんだもんね、私の気持ち…

恥ずかしさを押し戻すようにドキドキとうるさい胸を抑えながら、九十九さんの目を見て…言った。

「私…九十九さんが好きです」


きっと顔が真っ赤でカッコ悪いよね…

でも九十九さんはそんな私を笑いもせず、優しくて妖艶な視線のままだった。

「俺も乃愛ちゃんが好きだよ」

「九十九さん…」

「乃愛ちゃん、俺の彼女になってくれる?」

「わ…たしでよければ…」

「乃愛ちゃんは?」

「えっ?何がですか?」

「乃愛ちゃんからも言ってよ、『私の彼氏になってくれる?』って」

「えぇ!?そんな偉そうなこと!」
言えない言えない!


でも「お願い、言って?」って九十九さんに懇願されたら断れなくて。


「九十九さん…私の彼氏になってもらえますか?」
恥ずかしくて、ちょっと俯いたから上目遣いになっちゃったけど…

「もちろん!喜んで!」
すごく輝いた笑顔で答えてくれた。
よかったぁ…
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