記憶を失ってしまっても、好きになる人はやはり同じ?

雨の中で転落事故に遭った副社長の瑞樹、派手な事故の割には軽傷ですんだが、記憶を一部失ってしまった。
瑞樹が失ってしまった記憶は、極秘交際を続けていた秘書、三琴との日々であった。
一方の三琴は、見舞い先の病院で瑞樹が自分を忘れてしまったことに、ただただ呆然とするのみ。

記憶喪失は一時的なもの――そんな医師の診断を信じて、三琴は瑞樹に真実を告げず、秘書として彼を支え続ける。
しかし瑞樹の記憶は戻らず、彼は別の女性、転落事故で救護に当たった美沙希と結婚を決めてしまう。

事故から一年、瑞樹と美沙希の結婚準備が進む中、三琴は決意する。
結婚できなくても今までどおり秘書として瑞樹のそばに入れたらいいと思ったが、やはり苦しい。
美沙希に嫉妬して余計なトラブルを引き起こしそう、そうなる前に辞職しよう。

悩んみに悩んで、やっと決意して、三琴は辞書願を瑞樹に提出した。
だが、それは受理されない。
三琴は退職できず勤務は継続となり、瑞樹と美沙希の結婚式の日が刻一刻と近づいていく。
複雑な気持ちで過ごす三琴の前に、ある人物が現れたのだった。


創業家一族の副社長 黒澤 瑞樹(くろさわ みずき)32才
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一般庶民の副社長秘書 松田 三琴(まつだ みこと)28才


短編『思い出は春風に、決意は胸に秘めて』の続編になります。
短編を読まなくても大丈夫なように執筆していますが、一読すればより楽しめるかと思います。
瑞樹と三琴、ふたりの行き先を応援していただければ、ありがたいです。


あらすじ

結婚を前提に極秘交際をしていた副社長の瑞樹と秘書の三琴、付き合って一年、ついに三琴は瑞樹からプロポーズされた。
瑞樹のご両親の元へ結婚挨拶へ伺うこととなったその直前、瑞樹が事故に遭い記憶を失う。
なんと瑞樹は、三琴のことを、結婚のことを忘れてしまったのだ!

そればかりか、瑞樹は別の女性と婚約してしまう。
絶望的な気分で三琴は決める。瑞樹の秘書を辞職すると。
しかし、辞職願が受理されなくて……

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