「よせ……!!芹奈!やめろ!!!」
叫んだ直後。
3発の銃声が響き渡った─────……
「おい…っ、…嘘だろ!!芹奈…っ!!!」
腹から血を流し、顔を歪めて
ぐったりと横たわる芹奈の肩を揺すった。
「揺らしたらだめです!!桃季さん!
僕っ…、救急車呼んできますから……!
今すぐ止血を…っ!!!」
止血…っ、そうだ……
血っ、止めねぇと…っ、はやくっ……
俺が…しっかりしないと……っ
「い……たい、ももき……」
「ごめんな…っ、ちょっと我慢してくれ…っ」
「っ…、くそ…っ、止まんねぇ……」
どうしよ…う…、芹奈が死んだら、俺……っ
そんな事を考えたら涙が零れ落ちた。
「もも、……き…。私…こんなことに……なる…、なんて…思わなく…て…」
「ご…………め…、ね……もう…振られちゃったのに……嫌い、って……言われちゃったのに……」
「違う…!!嫌いは嘘なんだ……っ、
全部…っ、嘘なんだよ…!!芹奈を……っ
…守ろうとして……っ」
「ひどいこと言ってごめん……っ、
ごめっ………、せりな…ぁっ……」
俺……なんて事…。
芹奈の瞼がだんだん下がっていこうとしていた
待ってくれ…頼むから………っ
「目、つぶるな……っ!!!
俺の事見てろ……!!!な!?」
今、目をつぶられたら……もう二度と…
開けてくれない気がして怖くなった。
「………うん……見てる。つぶら…ない……」
「ごめん……っ、うぅ……、せりなごめん…っ、」
あの日…俺はどれだけ芹奈を傷付けたんだろう。
…こんなのあんまりだ。。
芹奈とあの家に帰る。絶対連れて帰るんだ…
絶対……
「ももき……」
ずっと一緒に居たかった…
もう…やきもちやかない
· · ・┈┈┈┈ごめんね┈┈┈┈・ · ·
暴走族・零愛(レア)・初代総長の妹
藤影 芹奈 (ふじかげ せりな)
「桃季、昨日……媚薬、飲んでたの?」
「私…っ、そんなに魅力ない…!?」
「あんなの使わないと…
抱いてくれないなんて…っ」
♡
零愛の現総長
東島 桃季 (とうじま ももき)
「そんなプンプンするなよ……。
……………芹奈だから抱いたのに」
「俺は、お前の胸がいくら小さくたって
ちゃんと…欲情するし、
どこにどんなキズがあっても、
芹奈の事……、…大好きなんだからな」