底辺貴族と呼ばれる身分のセレニカは、
アカデミーで王太子と出会い、親しくなった。
しかし面白く思わない者に呼び出され、
小言を並べられる日々に心は疲弊する。
彼には婚約者がいるのだ、
育んでいるのは友情とはいえ
見咎められるのも当然だろう。
離れようとする彼女に、彼は言った。
「セレニカを愛している」
婚約は破棄するからと真摯に告げられ、
身分違いの二人は恋仲となる。
だというのに、彼は卒業の場で宣言するのだ。
婚約者と結婚する、と――。
- あらすじ
神国を名乗り王族は神とされる国で、
底辺貴族と呼ばれる最低爵位の娘は
王太子と出会った。
親しくなり、そのために起きる嫌がらせ。
それを知って憤る王太子。
彼は彼女に愛を告げ、真実の愛を囁く。
身分違いの恋は、
しかし王太子の手により終わりを迎える――。
そんなもの、許せるはずもない。